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2005-10 第18回
「ハイブリッド」

早いもので今年もあと2ヵ月足らず、となりました。
ちょっと前までは暑い日々だったのに、そろそろ石油ファンヒーターの準備です。
庭のカメも冬眠準備。
かわって金魚が元気に目立つ様になりました。

このところの原油高の影響で、今年は灯油の価格も上がるでしょう。
化石燃料の枯渇が危惧される現代、原油価格が下がる要因はあるのでしょうか?
次世代エネルギーへの早期転換が望まれます。

近年登場した『ハイブリッド自動車』は、脱ガソリンを目指した典型的なものでしょう。
一気に普及し車種もどんどん増えるかと思いましたが、今のところまだ『特別な車』との感が拭えません。

それに比べ『電動歯ブラシ』の普及には目を見張るものがあります。
種類も、100円均一店で売られているものから、1万円を超える最新式・音波式電動歯ブラシまでさまざま。
性能もさまざま。
よく患者さんから『どの電動歯ブラシがいいの?』『手磨きと電動、どっちがいいの?』等の質問を受けます。
今回、コスト面は省いて私の考えを書きます。

電動に切り替えるきっかけとして『ラクで効率よく』という考え、どなたでもあるでしょう。
手用も電動も歯磨き・手入れのための『道具』ですから、用いた結果がうまくいっていれば、どちらを使ってもかまわないと思います。
それがラクならばその方がよいですよね。
つまり、手用から電動へ替えて、お口の中の状況が良くなる・なったのであれば、電動を使うべきでしょう。
が、『道具』である以上、使う側の『扱い方』が逆の結果を招く事、私も実際目にしてきました。

例えとして適切でないかもしれませんが、どんな高機能なフードプロセッサーでも、それだけで料理が完成するわけではない、大工作業で用いる電動ノコギリだけでは伐れない部分は手用ノコギリも使わなければならない。

電動・手用歯ブラシ以外の『糸ようじ・フロス』『歯間ブラシ』の有効性も見逃せません。
ていねいに時間をかけて歯磨きした後でも、これらを通すと汚れがまだ出てきた、そんな経験された方も多いはずです。
私はちなみに『手用歯ブラシ・フロス』派です。

結論、今のところ『これひとつで完全』と言える方法はありません。
それぞれを必要に応じて組み合わせたハイブリッド(雑多な)歯磨きが無難な様です。


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