Top > こらむ >

2005-2 第2回
「余分な歯」

節分も過ぎ、花粉症の人にとっては憂鬱な季節が近づいてきました。
昨年の夏の猛暑の影響で、今年は大量の花粉が舞うそうです。私も花粉症暦十数年、マスク(いつもして仕事ですが)と薬が手放せません。GWまでの辛抱です。
節分といえば鬼は外、この鬼のツノの形に似ている『過剰歯 かじょうし』の話です。
読んだ通り過剰な歯、余計な歯の事ですが、親不知ほど高頻度ではないにせよ、以前より発見する機会が増えている様に思います。
永久歯の上前歯にあらわれる事がほとんどで、はえかわりが始まる小学生低学年の頃に『新しい歯が出てきたけど、形が変だな?』『上あごの内側が何か盛り上がってきた・・・』との訴えで受診される事が普通で、余計な歯が生えたと思われる事はまずありません。我々も最終的にはレントゲン写真を撮り、これから生える予定の永久歯の数を確認してから過剰歯との診断を下すからです。
大きさは下の前歯くらい、形は犬歯ににたシャベル状のものが多いです。大体1本ですが、2本以上あったケースもあります。外見では見えなくとも、レントゲン写真で埋まった状態でたまたま発見されたりもします。
では過剰歯が出てきたら?適当な時期に抜歯しなくてはいけません。埋まった状態のものは、歯並びに影響がないと判断されればそのままでよいものもあります。しかし埋まったままの過剰歯が原因で、永久歯前歯の中央がいつまでもすきっ歯だったりする場合もありますから、経過観察が必要です。顔を出した過剰歯の抜歯は、さほど厳しいものではありません。むしろ、抜歯を恐がったりで躊躇し、時期を逃してしまうと、歯並びの回復が遅れたり矯正治療が必要になるかもしれません。
?と思ったら一度検診を受けられる事をお薦めします。


←前のコラムヘ 次のコラムへ→