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2006-4 第24回
「やばっ…もう四月だ…」

三月中に書きあげるつもりが、あっという間に四月になってしまいました(;^_^A

今シーズン、インフルエンザはどうだったのでしょうか?
例の【タミフル】関連のニュースは多かったものの、肝心のインフルエンザが流行った云々は聞かなかった様な…
プロ野球も開幕しましたが、今年はWBCで熱気を使い果たしたか、それとも非ごひいきチームが強いせいか(笑)、私の盛り上がり度はいまひとつ。
それでも趣味の音楽では、新たなワザにチャレンジ始めたりで、相変わらずの日々を送っています。

今回こらむ更新が遅れた理由ではありませんが、この四月、歯科に限らず医療界全体の制度改正がありました。
今までも二年に一度は行われていたので、特段珍しい事ではないのですが、今回はかつてない『大改正』。
今までは点数の増減、項目の追加・廃止、その程度でしたから、改正講習会に一度参加して資料に目を通せば理解でき、難なく順応・対応できましたが、今回は二度の講習会を受け、さらに資料を熟読、そして多くの文書を準備。
私がこの職に就いてから経験したことのない(私より年配の先生もそう話していた)改正となりました。
この改正が今後、患者さんや病院サイドにどう影響を与えるか、さまざまな分野で話題になるでしょうが、今はもう決まった事、慣れるのみ、と私は思っています。

さて、今回の改正の中ではとても小さな、さもすると見逃されてしまいそうな項目の廃止が、私には重大に感じました。
それは『歯の漂白』
今回の改正前までは、神経を失った歯についての漂白処置は、保険治療適用でした。
高くない点数、頻度の少ない処置でしたが、保険でできる治療でした。
歯の漂白と言うより『ホワイトニング』と言った方が、耳慣れされているかもしれません。
点数の増減でもなく、規制強化でもなく、『廃止』です。
これで保険治療で歯の漂白は不可能となってしまいました。

最近よく行われている『ホワイトニング』は、神経がある歯に対する処置であり、もともと保険外治療です。
機能回復のためではなく、審美性回復が目的ですから、それも当然でしょう。
私も数年前導入し、何例かやりました。
しかしやればやるほど『これって医療?エステじゃないかな?』と思うようになりました。
最近ではデメリットばかりを患者さんに『お薦め』するほどに…ほとんどやらなくなりました。
ホワイトニングを否定する訳ではないのです。
が、今の方法では、かかる時間と制約・費用、満足度を総合すると、私としてはお薦めできない、というのが本音です。

このホワイトニングの術式、歯の表面に薬液を塗り光を照射する、といった単純なもの。
しかし、薬液が歯以外の部分に付着すると問題がありますから、専門的技術が必要です。
と、これはよかった。
最近では患者さん自身で薬液を管理使用し行う『ホームホワイトニング』が登場。
今ではこちらの方が主流になりつつあります。
この場合我々の仕事は、説明とマウスピース作成・経過管理。
漂白作業はすべて患者さん自身の手で行われます。これって医療?

そして昨年も紹介しました『歯のマニキュア』。
マニキュアなのだから後に剥がさねばいけない、との講師の説明に納得はしたもののやはり、これって医療?

その点、保険で行う漂白は、単純ながら厳密な作業が要求されました。
しかも色の劇的変化度は、ホワイトニングの比ではなく、『朝起きたら白くなってて、びっくりした』との話しも珍しくありませんでした。
今回の廃止は、患者さんにとってたいへん残念な事です。
私の想像ですが、きっと他のホワイトニング治療と同じ括りと理解され、保険外しとなったのでは?と考えています。
次回改正での復活に期待をします。

子亀が孵化しました(^-^)
親亀がカラスの餌食になってしまいました(T_T)


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