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2007-1 第29回
「共に生きる」

穏やかな新年のスタートから、もうひと月が経とうとしています。みなさま、いかがお過ごしでしょうか?
お正月には今年の目標、何かたてましたか?
私は年末年始の暴飲暴食がたたり、正月後半より禁酒(今は節酒)を余儀なくされた事を機に、《酒飲みからの脱却》を目標にしました。
が、長年の習慣&周囲からの誘いの魔の手には勝てず、《努力目標》にトーンダウン。
かろうじて、健康を損ねない程度に心がけたいと焼酎は『黒ウーロン茶』で割っておりますが(笑)

昨年を思い出すと、大きな事件・ニュースが生活圏付近で起きていた事に驚かされます。
荒川を渡ってわずか数キロ先の市で起きた流水プール事故。
そして、保育園児が犠牲となった交通事故現場は、我が家が頻繁に買い物へ行く店付近。
当時は溢れんばかりだった献花も今はなく、一枚の書面のみそこにはあります。
ひっそりと何事もなかったかの交差点、しかし惨事はいつまでも忘れる事は出来ません。

世界からのニュース、中東における惨事が報道されない日は無いと言っても過言ではないでしょう。
歴史上、人類は幾多の戦いを繰り広げてきたとはいえ、昔より急激なペースで豊かになった人間生活。
平和のためであるはずの技術進歩が、そうでない使われ方をしているのでは?と思うことがあるのは、私だけでしょうか。

医療の発展を支える[滅菌消毒と抗生物質]の進歩は、人と細菌との戦いの歴史。
人体に悪影響な細菌は『殺してしまえ』の発想でした。
が近年、その考え方に対抗する研究が進み成果をあげつつあります。

それが《プロバイオティクス》=共生

悪玉細菌に対する攻撃(=抗生物質)は、合わせて善玉細菌まで殺してしまう事に。
そして細菌の少なくなった場所に耐性をもった新たな細菌が繁殖し、疾病を引き起こす。
その新たな細菌に対する治療のため新しい薬を開発する。
この終わりのなさそうなサイクルを打破するために目先を変えたプラン《プロバイオティクス》。
もともと身体に存在する細菌の中で身体に有益な働きをする細菌を積極的に殖やし、身体の健康に加担させようとの考えです。
むし歯や歯周病が口の中の細菌によるものだという事、今ではテレビCMネタになるほど知れ渡っています。
その原因細菌に対して『除菌』的な働きをする《乳酸菌》の発見が最近なされ、現在も研究がすすめられています。
乳酸菌はその名の通り副産物は乳酸。乳酸菌の中には、むし歯の原因となる酸を産生するものもありますから、乳酸菌なら何でもいい、と言うワケではありません。
数ある中で、歯を破壊しない程度の弱い酸、しかしむし歯原因菌・歯周病原因菌を減少させる働きを持つ酸を作り出し、しかもその乳酸菌自身も自ら作る酸で破壊されるため増えすぎる事もない、そんな都合の良い乳酸菌が確認されています。
この研究が実を結ぶなら、予防や治療に朗報となる事は間違いないでしょう。
明るいニュース・吉報を待ちましょう。

今シーズンは暖冬でしょうか、この時期にもかかわらずWALKINGがラクです。
しかしながら《脱・メタボ(リックシンドローム)》は遠い夢ですが(苦笑)
体内脂肪を食べてくれる善玉細菌は発見されないかな?(笑)


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